【ネタバレ含む】映画「インターステラー」を観てきた

ネットで予告編を観てから「これは劇場で観なくちゃならん気がするぞ」と思っていた作品です。

SF好きです。
特にこういう、近未来モノ?とでも言うのでしょうか。
スターウォーズみたいなスペース・オペラではなくて、サイエンスなファンタジーではなくて、もう少し地に足がついたような、実現可能性を見せているような、そんなSFが好きです。

あと、ディストピアです!
地球はもうだめだぁ!な時のフロンティア・スピリットというか。そういうのですね。

「インターステラー」のSFっぷりは一体どれぐらいで何がスゴイのか、SF小説とかSF映画とか大好き野郎が見るとこうなる – GIGAZINE

GIGAZINEさんの記事からも興奮っぷりが伝わってくるけれど、

知識不足状態で見ると「父と娘の愛」とか、そういう方向での理解しかできない、という残念なことになってしまい、せっかくの「2001年宇宙の旅」や「コンタクト」以来の超絶ハードモードでガチンコなSFをビジュアルとして映像化して、目の前で見せてくれるという貴重な体験のすごさが理解できないということになってしまいます。

「インターステラー」のSFっぷりは一体どれぐらいで何がスゴイのか、SF小説とかSF映画とか大好き野郎が見るとこうなる – GIGAZINEから引用

別に「父と娘の愛」方向でしか理解できなくてもいいのではないかなあと、私は思います。
ただ、その方向だけで「いい映画だったなあ」とは思えないのも確かでしょうね。
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マイクル・コーニイ:ハローサマー、グッドバイ

ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)
マイクル・コーニイ
河出書房新社
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 「SF恋愛小説の最高峰」であるというオビの煽り文句。ほぼ同じようなレビューをどこかで見て、ずっと気になっていた。そして私の感想もほぼ同じになってしまうのが残念だけど他に表現しようもない。これはSFであり恋愛小説の傑作だろう!結構「これなんてエロゲ?」な展開なので、ラノベが主食な方にもおすすめできるかと思います。

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星 新一:ボッコちゃん

ボッコちゃん
ボッコちゃん

posted with amazlet on 07.08.19
星 新一
新潮社 (1971/05)
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すっかり星新一氏の虜になってしまった。

本当に一つの物語が短い。
だが短いからこそ、伝えたいことがしっかりと伝わって来るし、ユーモアの存在も確かに感じられる。どれをとっても珠玉の作品群である。短いので時間を気にせずに読めるのも良い。

私が生まれる前に産み出された作品ばかり。
そんな時代に描かれた氏のSF観は、懐かしさの中にも新しさがある。

 本短編集で一番のオススメは「なぞの青年」である。他の作品のようにトリックもなければユーモアもないかもしれないが、考えさせられる話である。是非一読を。

筒井 康隆:時をかける少女

時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)
筒井 康隆
角川書店 (2006/05/25)
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 今まで読んだことがなかったので、新装版を手に取ってみる。もちろん件のアニメーションの影響。
 装丁こそ新しく、ぱっと見ライトノベルと見紛うようにはなっているが、内容は嫌でも時代を感じさせるものだ。この小説のイメージとしてはややはり原田知世の方がしっくりくるのだろう。古い中でもどこか新しい、そんな不思議さを感じさせる作品だ。
 色々な作品の原点、そして原典として読んでおいて損はない作品だろう。

星 新一:きまぐれロボット

きまぐれロボット (角川文庫)
星 新一
角川書店 (2006/01/25)
売り上げランキング: 56817

 綺麗だなぁ。

 ショート・ショートというジャンルを、購入してまで読むのは初めてだったけれど、読み終えてからそう思った。

 ショート・ショートというだけあって、もちろん短い。でも何度も読み返したくなるような、ぐんっと引かれるような力がこの作品群には込められているようだ。

 読み終えたときに「うはっ」とか「クスッ」とか言いたくなるような、まさに小粒でピリリと効いてくる。そんな、夏には最適な作品だった。