大日本印刷(DNP)、NTT ドコモ、CHI の共同事業会社のトゥ・ディファクト(2010年12月21日設立)は2011年1月11日、DNP の電子書籍サービス「honto」(ホント)を利用した、ドコモ スマートフォンなど向け電子書籍ストア「2Dfacto」(トゥ ディファクト)を、1月12日に開設する、と発表した。
ドコモスマートフォン向け電子書籍サービス : インターネットコムニュース : ニュース : ネット&デジタル : YOMIURI ONLINE(読売新聞)から引用
昨日(12日)から、NTTドコモほか大日本印刷などの共同事業「2Dfacto」という電子書籍サービスが開始されました。各社から電子書籍サービスが立ち上がり活発となる中で、少し出遅れた格好になったドコモ勢ですが、既存のサービス「honto」を基盤とすることで、品揃えはまずますのスタートとなった模様です。私も電子書籍に興味がありましたので、手持ちのXperia(SO-01B)で試せるということで実際に購入までを試してみました。
さて、専用のアプリを手に入れなければならないようです。
ドコモのスマートフォン用アプリ(というかウェブサイトですね)「ドコモマーケット」にリンクがありますので、そこを辿ってゲットすることにしましょう。
おっと、これですね。解りやすくトップに「ダウンロードはこちら」とありますので迷うこともないでしょう。リンクは単にAndroidマーケットへのリンクですので、試していませんがマーケットで検索しても出てくるとは思います。
マーケットにありました。アプリの名前は「BOOKストア 2Dfacto」です。デベロッパーは大日本印刷。
早速ダウンロードしてインストールしてみます。
さて、起動してみるといきなり会員登録を促す画面です。あとで登録もできるようですが、今回は購入まで実行してみるつもりですので、会員登録を済ませておくことにします。
ところが「まずは会員登録」を押しても、この画面に遷移するだけ。。。かなり不親切です。
左上の「会員登録」を自分で押せってか?押しますよ、押せばいいんでしょう。
多くのお客さんがここでまわれ右をしてしまうという、ユーザーインターフェース制作者にとっては鬼門の情報入力画面ですね!
入力項目は、会員ID(メールアドレス)、パスワードと・・・
性別(必須!?)生年月日(必須!?)メールマガジンの登録(必須!?)
・・・といったところでしょうか。
IDの欄には本当に希望IDを書くのかIDとしてメールアドレスを使うよ、ということなのか解りづらいんですが、他にメールアドレス記入欄がないということはここにアドレスを入れるしかないのでしょう、という推理をした上でメールアドレスを入力することにします。
あと、メールマガジンの登録は「希望しない」をデフォにしてほしかったところです。
なんかこういうの小さいことですが気になります。
登録したメールアドレスにアドレス確認用のメールが来ますので、そこに記載してあるURLから再び会員登録を続行することになります。
早速メールからリンクを辿って・・・っと
えっ
いきなりこの仕打ち!!
デフォルトブラウザなら大丈夫でしたが・・・ちょっと酷いですね。
無事認証も完了したので、本を選んでみたいと思います。
「オススメ」を見てみましょう。購入履歴すら無いのに何をどうオススメしてくれるというのか。
おっ「相棒」シリーズが・・・。まあ嫌いじゃないですが唐突ですね。
詳細ページはこんな感じです。立ち読みできる本もあるようですが・・・
これはアリエッティの原作ですね。なかなかシブい。
詳細ページの続きです。
どうも本によってファイル形式や対応デバイスなどに差があるようです。
bk1へのリンクがあり、「紙の本を買う」というボタンがついています。
「紙の本」という表現がなかなか面白い表現ではありませんか。
理想としては、紙の本を買えばオンラインでも読めますよ、なんですがねぇ・・・。
他の「SF・ファンタジー」の本も気になるので、ジャンルのリンクをタップして辿ってみます。
えっ
「相棒」ってSF・ファンタジーでしたっけ・・・。
ある意味ファンタジーとも呼べなくもないですが私が思ってたファンタジーの定義とはちょっと違っているようです。
ごり押しにもほどがありますね。
ガガガ文庫(小学館のラノベレーベル)が多く対応しているようです。
ランキングを覗いてみましょう。
おや、総合のランキングではマンガが上位を占めているようです。
その中にあって森見氏の有頂天家族はさすがと言うべきか、マンガっぽいタヌキのお話なんですよ!とオススメしておくべきか。
しかしランキングはジャンル別には見られないようですね?マンガにはあまり興味がないのでちょっと残念な感じが。
マンガが上位なのはおそらくシリーズ別に集計されているからではないか、とも予想。
しかし525円ってそんなに安くないですよね?
再びトップから「索引検索」。
この索引検索は良さそうですが、検索したところで図書館並の品揃えがあるわけではないので
「やっぱりなかったかあ・・・」となってしまいそうです。
作者名で検索。
お目当ての作家さんが決まっている場合はここから。
森博嗣先生の作品は販売されているのでしょうか、ちょっとチェックしてみましょう。
お、ありましたね。
ありましたが著者名が「森博嗣 著」になっています。
他にも下の方に「森村誠一 著」さんもいたりして、けっこうずさんな管理ですな
「森博嗣 著」先生の著作はなぜこの3冊?という3冊のみのラインアップ。
一番上のは「スカイ・イクリプス」です。
「詳細検索」というのはどんなんでしょう?
わおわお。これは詳細ですね。
使い所が難しそうですが・・・これからどんどん取り扱い書籍が増えてくるといいなあ!
ちょっと先ほど気になった「イヴの時間」を立ち読みしてみることにします。
原作のアニメーションは見てないのですが。
立ち読みをタップすると、本のダウンロードが始まります。
続けてビューア(同一アプリですが)を立ち上げて読むことができますよ。
表紙小さっ?
本文です。
標準フォントで表示していますが、最初にアプリを起動したときに「秀英体明朝フォント」のダウンロードを促されまして、そちらをダウンロードしていれば本物の書籍のような活字になると思われます。
ダウンロードしそこねた人も、「設定」からダウンロードできます。
個人差もあるかと思いますが、こちらの方が読みやすいですね。
ビューアの使い勝手は特筆すべきこともありません。
タップで次のページ/前のページ(タップする場所で変化するようです)
ゆっくりとフリックすることで、一行ずつ行送りが可能です。
ページがめくれたりするような特殊エフェクトはなし。
試し読みしてみるとなかなか面白かったので、これを買ってみましょう。
あとは読んだことのなくて手軽に読めそうで電車の中で読んでても恥ずかしくなさそうなこの辺をチョイス。
BK1では914円ですが、電子書籍版だと500円です。
このくらい違えば、電子書籍でもいいかな?と思うんではないでしょうか。
その前に、マンガはどんな出来なのか立ち読みしてみましょう。
なんでこの作品を選んだのかは自分でもわかりません。
PC用ディスプレイで見るのとは全く大きさが違いますが、Xperiaの画面でも十分セリフは認識できました。
ただ細かい筆遣いがどうのこうの、と言われるとかなりきびしいですね。
ダブルタップすれば拡大もできますのでお年寄りでも安心してマンガを読むことができるかもしれませんが正直なところ拡大されすぎてわけがわかりません。どうもズーム2段階しかないようです。
もしかすると、マルチタッチ対応ならピンチイン/アウトができるのかもしれません?
さて、買い物カゴに入れた2冊の本を購入してみます。
それにしても上部の通知バーに表示された2Dfactoのアイコンが主張しすぎでちょっとウザいです。
というか、そこに常駐する必要があるのかと問い詰めたい・・・。
書籍によってはWebMoneyでも払えるようですが、今回購入した2冊はクレジットカードのみ対応とのこと。
何が違うんでしょう?
カード番号の入力など、何ステップか踏めば購入が完了します。
ダウンロードリストなるものからダウンロードするようです。
ここに購入した書籍が並ぶわけですね。
さっそくタップしてみましたが、どうやらアプリとIDをヒモづける必要があるようです。
そういえば「設定」にそんな項目があった気もしますね。
「設定」から「アプリに会員IDを登録する」で登録しちゃいましょう。
ダウンロードが可能に!
ところで、下の対応デバイスに様々なデバイスが表示されているので、どうやらここで買った書籍は他のデバイスでも読めるようです。
実際にPC版のサイトからログインすればダウンロードできました。
イヴの時間/水市恵/小学館 より抜粋
早速読みましょう!
横向き表示にも対応しているのですが・・・。
自分で設定しなければならないというなんともお粗末な仕様です。
回転ぐらい感知してほしいものですが、Xperia程度のサイズでは横で読むメリットもないかな?
さて、以上のようにざっと「2Dfacto」を試した感想。
・普通にAndroidとPC、あるいはiOS上で読むには問題ないアプリのクオリティといえる。
・値段も全ては見ていないが総じて「紙の本」よりは安い。
・品揃えは今後に期待するしかない。
・本棚機能が備わっており、ある程度の所有欲も満たせるのではないか。
・本や電子書籍専用端末を代替するものではない。スマートホンが前提のものは第3の書籍と言った方が良いかも知れない。
Docomoの3G網からいつでもどこでも書籍を取り寄せられるというのは、よくよく考えると素敵なことである。
・一方で本を代替するものはやはりKindleを初めとする電子書籍専用端末であろう。
クラウドサービスを用いた、従来の「紙の本」のごとくデバイスの差を感じさせない電子書籍でなければ。