マガジンハウス (2007/12/13)
売り上げランキング: 375
妹が珍しく活字の本を借りていたので、チラ読みしてみるつもりだったのがのめり込み、「これなんてエロゲ?」なんて低俗なツッコミを入れる前に目から汗が。
妹が珍しく活字の本を借りていたので、チラ読みしてみるつもりだったのがのめり込み、「これなんてエロゲ?」なんて低俗なツッコミを入れる前に目から汗が。
一人の男がただひたすら食うだけの漫画。しかも有名店などではなく、その辺にありそうな食堂で。ある時は焼き肉やステーキをこれでもかと食らう。一人で。ある時はコンビニ総菜を買い込んできて食う。一人で。
ほんと、何やってんだろう?何がしたい漫画なんだろう?でもなんだか癒される。彼のような食事に対する哲学(?)を皆が持っているわけではないが、男が一人で食事をするとき、何かしら背負っていたり考えていたりすることがあるはずだ。そんな思いにしみじみと浸れる一冊。
明治17年編に突入して2巻目。16年編が3巻刊行されているので、続けると5巻目である。絵とストーリーに、ますますの勢いが出てきた。少し話を広げすぎではないか、といらぬ心配をしてしまうくらい。
表紙に騙されてはいけない。
米澤氏の「古典部シリーズ」第二弾。省エネをモットーとするホータロー君が探偵役の学園モノである。
森先生の著作で初めて購入したのがこのシリーズ(水柿助教授の日常)であり、ここから私の読書熱が再開したといっても過言ではない、いや言い過ぎた。
この本は、小説であると何度も書かれてはいるが、その実森先生の体験談がかなり破天荒な文体で綴られているものであり、一つの「完成した」作品として読んでいると肩すかしを食らう。
過度な期待は禁物であるし、万人に勧められる内容ではないが、読んでてなんだか愉快な気分になることは違いない。前作も併せて読んでいただきたい。
麻雀+萌えの、ある特定領域の方にとっては非常に効き目のありそうな麻雀漫画。萌え部分だけでも、登場人物の色々な側面を捉え初めて面白くなってきたが、麻雀部分もオカルト満載とはいえ見応えのあるものに仕上がってきた。作者氏には是非このまま突っ走って欲しい。
表紙の娘が高二というのには疑問を抱かずには居られない。しかし、それはむしろ高評価対象である。素晴らしい。
カバーに描かれてるのはみんな同じ高校のハズなのに、なぜその制服っぽい服は全員全く違うのだろうか。素晴らしい。
本書のタイトルは「さおだけ屋ってなんで潰れないんですかね? メソッド」により生まれたらしい。なるほどなー。確かに気になる内容でありながら、内容とはあまり関係がない(こともないが、どんな内容なのかは想像つくまい)。
読後感は、これ以上ないくらいライト。どちらかというと童話に近いテイストを醸し出している。頭を使う本ではなく、休める本。最近聞かなくなった「癒し系」という言葉が合う。
ここまで単純な(褒め言葉)物語を書くのも難しいだろう。続編を書きやすい土台を作り上げていたり、ライトノベルらしさ溢れるイラストとの競演による世界観の構築など、売れる要素を散りばめているのはさすがである。商売として小説を書く以上、これぐらいの構えがなければ売れていけない。
新海監督が初執筆した小説。
ということではあるけど、もともと脚本も書いている新海氏だから、そう目立って妙なモノになるハズはないし、実際に読み応えのある作品に仕上がっている。
私は既に映画「秒速5センチメートル」を観てしまったので、この作品を純粋に小説作品として読むことは出来なかったのが残念だ。どうしても文章と映画の場面が連動してしまい、映画のファンブックとしてしか読めなかったのだ。
映画版では語られなかった細かい部分が補完されていたり、文章なりの詳細な気持ちの変化の表現などが現れているので、ファンブックとしてでも楽しめる出来となっている。
果たして映画版をご存じない方が読まれてどのような感想を抱くのか、非常に興味があるのだが、果たしてそのような御仁がいらっしゃるだろうか。
作品の雰囲気は好きなのだけど、ライトノベルとしても、ミステリとしても弱い感が否定できない。キャラクターの個性は見え隠れするのだけど、それが魅力だと思えるほどに深くない。
ミステリ部分はどうかというと、読者に「いったいこの後どうなるのか?」といった期待を抱かせるに至ってないように思う。あまり山場が無いので、気楽に読み進めるのには良いだろう。ただ、気づいたら終わっていた気分になってしまうのが残念。
ただ、このユルさが好みの方もいるだろうし、デビュー作でこのクオリティは評価に値する。