第六講 ものほしそうなミント君
これは彼がまだ若いころの写真である。写真にも少しその幼さが見て取れる。
この頃のミント君は興味津々真っ盛り。なんでも不思議に思います。
特に彼が前足をかけているテーブルの上は彼にとって未知なる世界。
その上には上ることも、また足をかけることも許されず、彼はきっとそこに
何があるのか不思議に思っていたに違いありません。
きっと彼は写真手前にあるなんだか白い物体に惹かれているのでしょう。
それにしてもなんという顔をしているのでしょうか、彼は。
なんとも情けないようなそれでいて愛嬌のある顔です。
その顔に思わず見とれて説教を忘れていると、いつの間にやらテーブルの上に
登っています。もちろんこればかりは怒らなければなりませんが。
どうやら彼にとっては、自分の家もまだまだ未知の世界に満ちているようです。
今日もまた、ミント君はいろんな冒険を繰り返しているのでしょう。
第六講 終了