第四講 帰りを待つミント君
ミント君はとてもさみしがりやなので、昼寝をしていても
玄関で誰かが帰ったような物音がすると、飛んで行きます。
そして一体誰が帰ってくるんだろう、と待ち続けるのです。
たまに、誰も帰ってないのに聞き違えて玄関へ行ってしまうこともあります。
それでも誰か帰ってくるはずだと待っているミント君なのでした。
あるいは俺がミント君をからかって「誰か帰ったよ」と言うと、
ミント君は不思議そうな顔をしながらも玄関に走って行きます。
そんなミント君を馬鹿らしいながら愛らしいと思う俺は、
「嘘、嘘」とばらしてやります。
するとミント君は残念そうな顔をしつつまた眠りにつくのでした。
この前俺が帰省してまた大阪に帰った時、ミント君は俺の帰りを玄関で
このように待っていたそうです。今日も待ってくれているのでしょうか。
多分もう帰ってこない事を悟って縁側で寝ているのでしょう。
いつか帰ってくる俺の夢を見ているのかもしれません。
って自意識過剰?でもいいのさ。ミント君はラブリーわんわんだから。
第四講 終了