私は自称、森見氏のにわかファンだけれど、さらにその傾向が強まりそうに感じた一冊。
今まで京大生が破天荒な言動をする作品ばかりであったが、今回は舞台こそ京都なれど、狸の家族のお話である。
狸やら天狗やらが出てくるというと、いかにも幻想的な物語であるかのようであるが、むしろ京都に行ったら本当にそこらに狸が歩いているのでは、と思ってしまうほどの力強さを持っている。
狸も大変なんだなぁー。とほっこりしつつ、終盤のスピード感あふれる展開に思わず涙してしまった。しかも狸のツンデレまで登場。
この本はいい。
簡単に読めるのに、面白くって感動する。
最高じゃないか。