米澤氏にしては珍しい、「人が死ぬ」ミステリ。そうなると、期待はいやが上にも大きくなるというものだ。
米澤氏にしては珍しい、「人が死ぬ」ミステリ。そうなると、期待はいやが上にも大きくなるというものだ。
え?2巻で終わりなの?
と、思わず漏らしてしまったのは私だけではないだろう。
数ある積読をさしおいて、一番に読み終えてしまった。読みやすい上にテンポが良いので気がつくと戻れないところまで引き込まれていく。この状況はあまり脳には優しくないかもしれない。いや、優しすぎて駄目になっちゃうかもしれない。
基本的に1人称で描かれる妖精さん(とか)の世界である。それが相変わらず面白い口調で、各所に言葉遊び、笑ってしまう表現が仕込まれている。読んでいて退屈だけはしないことを保証しよう。頭をユルくしたいひとむけ。
ライトノベルの素材というのは基本的には同じものであるハズ。だのに、味付けが違うだけでこうも魅力的な作品に仕上がってしまうのだな、というのを改めて思い知らされる作品である。第12回電撃小説大賞において銀賞を獲得した本作は、中世ヨーロッパを思わせるファンタジー寄りの世界、そして獣耳を持つ少女、というか神様、と行商人の旅を描いている。
伊坂幸太郎氏のデビュー作である。現実感のないミステリ、といったところだろうか。ファンタジー小説に分類するには無理があるが、かなり現実離れした設定であることは間違いない。
同名小説(レーベルは違うが私はライトノベルだと思う)のコミック化。なんと、原作が刊行されて6年以上経った今になって実写映画化されたそうで。原作者の滝本氏はきっとウハウハ(死語?)である。
どこか不思議な物語が5編収録された短編集。久々に村上春樹の作品を読んだ。相変わらず何が魅力なのか解らないし、筋が通った話が好きな私にはとても苦手なタイプなんだけど、それでも何かに惹かれる。
どう考えても、こんな話を書ける人は頭おかしいとしか思えない(褒め言葉)ホラー短編集なので当然怖いのだが、決してその恐怖を直に見せつけるわけではなく、異様とも言える雰囲気を持って恐怖を醸し出している。
このミステリを読む誰もが、冒頭から抱き続けることになる疑問。その解答を考えているばかりでは、まんまと作者の罠にはまってしまうだろう。
なぜかことあるごとにサプリメントの摂取を勧めてくるよくわからない本。突拍子もなくサプリメントを推してくるので、何か裏があるのかと勘ぐってしまうが、そういうわけでもないようだ。