筒井 康隆:鍵―自選短編集

鍵―自選短編集 (角川ホラー文庫)
筒井 康隆
角川書店 (1994/07)
売り上げランキング: 375976

 どう考えても、こんな話を書ける人は頭おかしいとしか思えない(褒め言葉)ホラー短編集なので当然怖いのだが、決してその恐怖を直に見せつけるわけではなく、異様とも言える雰囲気を持って恐怖を醸し出している。

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伊坂 幸太郎:アヒルと鴨のコインロッカー

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)
伊坂 幸太郎
東京創元社 (2006/12/21)
売り上げランキング: 566

 このミステリを読む誰もが、冒頭から抱き続けることになる疑問。その解答を考えているばかりでは、まんまと作者の罠にはまってしまうだろう。

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佐藤 富雄:「朝の習慣」を変えると人生はうまくいく!

「朝の習慣」を変えると人生はうまくいく! (青春文庫 さ- 24) (青春文庫 さ- 24)
佐藤 富雄
青春出版社 (2007/12/08)
売り上げランキング: 16356

 なぜかことあるごとにサプリメントの摂取を勧めてくるよくわからない本。突拍子もなくサプリメントを推してくるので、何か裏があるのかと勘ぐってしまうが、そういうわけでもないようだ。

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TBS「イブニング5」/吉野信吾:余命1ヶ月の花嫁

余命1ヶ月の花嫁
余命1ヶ月の花嫁

posted with amazlet on 08.02.11
TBS「イブニング5」
マガジンハウス (2007/12/13)
売り上げランキング: 375

 妹が珍しく活字の本を借りていたので、チラ読みしてみるつもりだったのがのめり込み、「これなんてエロゲ?」なんて低俗なツッコミを入れる前に目から汗が。

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SONY Bluetooth レーザーマウス ブラック VGP-BMS33/B

SONY Bluetooth レーザーマウス ブラック VGP-BMS33/B
ソニー (2007/01/30)
売り上げランキング: 264

 数少ないBluetooth接続マウスの中でも、現在ベストの選択肢ではないか。ボタン数が3つなのであまり遊べないのが残念だが、基本的な性能としては十分。
 サイズもちょうど良い。持ち運びにかさばることもないし、小さすぎて持ちにくいこともない。特徴ある縦長のボディが手にフィットするのだ。
 単三電池2本を使用するので少し重さを感じるが、許容範囲であろう。電源ボタンも備わっており、電池は3ヶ月程度持つ(らしい)。ソールは滑りやすく感度も良い。使い勝手の良いマウスである。

久住 昌之,谷口 ジロー:孤独のグルメ

孤独のグルメ (扶桑社文庫)
久住 昌之 谷口 ジロー
扶桑社 (2000/02)
売り上げランキング: 150

 一人の男がただひたすら食うだけの漫画。しかも有名店などではなく、その辺にありそうな食堂で。ある時は焼き肉やステーキをこれでもかと食らう。一人で。ある時はコンビニ総菜を買い込んできて食う。一人で。
 ほんと、何やってんだろう?何がしたい漫画なんだろう?でもなんだか癒される。彼のような食事に対する哲学(?)を皆が持っているわけではないが、男が一人で食事をするとき、何かしら背負っていたり考えていたりすることがあるはずだ。そんな思いにしみじみと浸れる一冊。

高田 裕三:九十九眠るしずめ 明治十七年編 2

 明治17年編に突入して2巻目。16年編が3巻刊行されているので、続けると5巻目である。絵とストーリーに、ますますの勢いが出てきた。少し話を広げすぎではないか、といらぬ心配をしてしまうくらい。

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入間 人間: 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん―幸せの背景は不幸 (電撃文庫 い 9-1)
入間 人間
メディアワークス (2007/06)
売り上げランキング: 57151

 表紙に騙されてはいけない。

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米澤 穂信: 愚者のエンドロール

愚者のエンドロール (角川スニーカー文庫)
米澤 穂信
角川書店 (2002/07)
売り上げランキング: 8200

 米澤氏の「古典部シリーズ」第二弾。省エネをモットーとするホータロー君が探偵役の学園モノである。

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森 博嗣:工学部・水柿助教授の逡巡

工学部・水柿助教授の逡巡―The Hesitation of Dr.Mizukaki (幻冬舎文庫 も 3-8)
森 博嗣
幻冬舎 (2007/10)
売り上げランキング: 25207

 森先生の著作で初めて購入したのがこのシリーズ(水柿助教授の日常)であり、ここから私の読書熱が再開したといっても過言ではない、いや言い過ぎた。
 この本は、小説であると何度も書かれてはいるが、その実森先生の体験談がかなり破天荒な文体で綴られているものであり、一つの「完成した」作品として読んでいると肩すかしを食らう。
 過度な期待は禁物であるし、万人に勧められる内容ではないが、読んでてなんだか愉快な気分になることは違いない。前作も併せて読んでいただきたい。