海堂 尊:チーム・バチスタの栄光

第四回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作品、押しも押されもせぬベストセラー。
映画化もされたようなのでかなりメジャーな作品だ。

手術室という、特異な場所で行われる殺人。
そして多くの監視の目が光っているという点である意味密室とも言えるのだ。
直接死に関わるようなモノを持ち込むのも不可能。
かつ、術死に見せかけたように殺さなくてはならない。

そもそもこれは、本当に殺人なのか?

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米澤 穂信: 愚者のエンドロール

愚者のエンドロール (角川スニーカー文庫)
米澤 穂信
角川書店 (2002/07)
売り上げランキング: 8200

 米澤氏の「古典部シリーズ」第二弾。省エネをモットーとするホータロー君が探偵役の学園モノである。

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米澤 穂信:夏期限定トロピカルパフェ事件

夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)
米澤 穂信
東京創元社 (2006/04/11)
売り上げランキング: 14444

 む、これは甘い。でも、甘いだけじゃなくてなんか複雑な味。苦甘い?

 春季限定~に続く第二弾。続編があるのなら楽しみに待ちたい作品群にノミネートされました。

 残暑で疲れ果てた頭にはピリリと効く、小粒の一冊。ゆるゆるでオススメですよ。でもちょっと怖い。

米澤 穂信:春期限定いちごタルト事件

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)
米澤 穂信
東京創元社 (2004/12/18)
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 珍しく、書店で表紙買いした本。

 ドコカで見た絵柄だと思ったら、星新一氏の文庫新装版の挿絵(表紙)を描かれている方だ。片山若子さん。Webサイトに絵もあるので是非ご覧頂きたい。ほんわかだ。

 さて、こちらの作品、レーベルは創元推理文庫だが、ミステリというよりはラノベ的要素が強い。基本ラノベでミステリ的な味付けといった感じか。米澤氏の作品は他もそんな作風の模様?

 キャラクタは魅力的なのでラノベとしての素質は十分であるし、軽快で読みやすい文体も難しいことを考えたくない時には最適。スイスイ読み終えてしまった。

 逆に言えばミステリに「らしさ」、重さを求める方にはオススメできないかも。