本屋に行くと、最近はかならず目にするようになったいわゆる「手書きPOP」。それが初めて功を奏し、あまり話題でもなかった本が爆発的に売れたこともあった。それの代表が「白い犬とワルツを」ではないか。何故かこの本はベストセラーとなり、手書きPOPが与える影響の大きさを世間に知らしめた。
ただ一人の書店店員が書いた、オススメの言葉。それがPOPという姿になり、人々の心を捉えた。確かに手書きのPOPは、活字ばかり並ぶ書店の店頭において目を引くだろう。
しかし…最近妙なことに気付いてしまった。というか今更気付いた、という方が正しいのだろうが。
大学生協にある手書きPOPと、駅前の本屋にある手書きPOPが、全く一緒なのだ。
今まですべてが手書きだと当然のように思っていた私がピュアすぎるのだろうか。なんと、すべて印刷だったのである…原版は手書きであろうが、それをコピーして書店に配布しているだけなのだ。
すなわち、本来は書店の店員さんとか店長の「オススメの本」であるとか「売りたい本」への思いを書いていた「手書きPOP」だったはずが、出版社からのお達しにより、通常の商品POPと同じようにそこに置いているだけの「手書き風POP」なのだった。
にわかには信じがたかったので、POPに近づいて凝視してみるが、やはり印刷だった(´・ω・`)
当たり前といえば当たり前で、なんで今まで疑いもしなかったんだろうかってことなんだけど、なんかちょっとショックで寂しい。本当の「手書きPOP」を見つけてもわかんなくなっちゃうね。