読んだ本の数:4冊
読んだページ数:1286ページ
ナイス数:49ナイス
「神様のカルテ」は、図らずしてタイムリーに読めてしまったかな。
映画も観に行ってみたいものだけど、あまり期待しないでおきましょう。
夏なのに暗い話ばかりでジメジメ。
9月は残暑を吹き飛ばすような、なにか爽快なのを読みたいですね。
神様のカルテ
某大賞のように作られたブームなんだろう、と思って今まで手に取らなかったことを後悔しました。確かにキャラ作りを狙った古臭い言い回しや、どこか陳腐な物語の展開など万人に受け入れられることを狙って描かれた文章をいうのを伺わせます。だがそれがきちんと体を成している作品というのは希少ないものです。つまり、この物語は良い物語でありました。話に抑揚があり、笑える小咄もあれば泣ける人もいるでしょう。決して苦しすぎず、読み終えた後さわやかな重さを残して去っていくお話でした。
読了日:08月27日 著者:夏川 草介
黄昏の囁き (講談社文庫)
ミステリーではなくホラーとしては確かに狂気じみたものを感じてゾクゾクするけれど、他の作品と比べると、肝心のオチがボケてしまっている感じがします。作中の情景全てを覆う、どんよりとした空気は独特のもの。ライトな作品に飽きた頃にまた読むことにしましょう。
読了日:08月18日 著者:綾辻 行人
Q&A (幻冬舎文庫)
全てがQ&A形式あるいは対話形式で展開する。事件(?)に関わった様々な人の会話形式で綴られていく。その手法により素晴らしく不気味に語られる物語は、読む人をもやもやさせながらもページをめくる手が止まらない。なぜそれが起こったのかという原因ではなく、結果何が起こっているのか、の方に重きをおいたミステリかな。
読了日:08月10日 著者:恩田 陸
暗黒童話 (集英社文庫)
様々な視点で語られながら、ラストへ向けて収束していく物語。そして必ず裏があると思わせながらも決してオチの予測をさせない構図。じめっとダークな雰囲気と合わせて、とても乙一氏らしい作品。気分は爽快とは決してならないけれど面白かったです。
読了日:08月06日 著者:乙一
読書メーター