支倉凍砂:狼と香辛料(2)(3)(4)

一気に読んだので一度に書いてみる。

狼と香辛料〈2〉 (電撃文庫)
支倉 凍砂
メディアワークス (2006/06)
売り上げランキング: 45

 前作から引き続いて幸せそうな旅路を続けるロレンスとホロに、過酷なまでに冷たい現実が突きつけられる。追い詰められ、ロレンスは一世一代の大博打をうつ。それだけの窮地に陥ってしまったわけだが、果たして彼に勝算はあるのだろうか?

Continue reading

筒井康隆:パプリカ

パプリカ (新潮文庫)
パプリカ (新潮文庫)

posted with amazlet on 08.03.01
筒井 康隆
新潮社 (2002/10)
売り上げランキング: 60957

 姿も声も知らないはずなのに、読み終えると私もパプリカの虜となってしまっていた。それほどに魅力的なのか、彼女は。ただ、SF物語が作り上げた人格であるはずなのに。

Continue reading

舞城王太郎:世界は密室でできている。

世界は密室でできている。 (講談社ノベルス)
舞城 王太郎
講談社 (2002/04)
売り上げランキング: 250824

 「煙か土か食い物」よりのスピンオフ作品とも呼べる、舞城氏の3作目である。どうやら2作目も共通した人物が登場するらしいが未読。

093828.png

Continue reading

舞城王太郎:煙か土か食い物

煙か土か食い物 (講談社文庫)
舞城 王太郎
講談社 (2004/12)
売り上げランキング: 59368

123253.png

なんだこれは。
読みながらその甚だしい文章の勢いに気圧される。
とにかく段落が長い。
圧倒的な文字数と息の詰まるような文章構成。

Continue reading

角川類語新辞典 for ATOK

角川類語新辞典 for ATOK(NW2)
ジャストシステム (2007/02/09)
売り上げランキング: 1674

語彙力増強のため、類語辞典を購入した。

といっても、リアル書店で売っているような分厚いものを買ったわけではなく、ATOKと連携できる「角川類語新辞典 for ATOK」というものをダウンロード購入した。

Continue reading

レビューの方向

 当blogでは、ある日突然書籍などのレビューが一気に更新されることがあります。

 なぜこんな事が起こるのかというと、最近レビューを書く場所がそのお手軽性からmixi主体になっておりまして、時間があるときにそれをコピーする、という手法で当blogを更新しているからであります。

 mixiでは星の数でお気に入り度を表現できますが、Blogのレビューでも単に星の数だけ…というのも面白くありません。そこで今回導入したのが、

 べつやくメソッド です。

Continue reading

田中 ロミオ:人類は衰退しました 2

人類は衰退しました 2 (ガガガ文庫 た 1-2)
田中 ロミオ 山崎 透
小学館 (2007/12/19)
売り上げランキング: 91

 数ある積読をさしおいて、一番に読み終えてしまった。読みやすい上にテンポが良いので気がつくと戻れないところまで引き込まれていく。この状況はあまり脳には優しくないかもしれない。いや、優しすぎて駄目になっちゃうかもしれない。

 基本的に1人称で描かれる妖精さん(とか)の世界である。それが相変わらず面白い口調で、各所に言葉遊び、笑ってしまう表現が仕込まれている。読んでいて退屈だけはしないことを保証しよう。頭をユルくしたいひとむけ。

支倉 凍砂:狼と香辛料

狼と香辛料 (電撃文庫)
狼と香辛料 (電撃文庫)

posted with amazlet on 08.02.11
支倉 凍砂
メディアワークス (2006/02)
売り上げランキング: 36

 ライトノベルの素材というのは基本的には同じものであるハズ。だのに、味付けが違うだけでこうも魅力的な作品に仕上がってしまうのだな、というのを改めて思い知らされる作品である。第12回電撃小説大賞において銀賞を獲得した本作は、中世ヨーロッパを思わせるファンタジー寄りの世界、そして獣耳を持つ少女、というか神様、と行商人の旅を描いている。

Continue reading