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けっこうおもしろい
特典の『彼女と彼女の猫』も良いです。
切なくも、優しい物語。
「ほしのこえ」というアニメ作品をご存知だろうか。新海誠という方が脚本・映像・監督を務め、というかほぼ個人製作で作り上げた作品で、「第1回新世紀東京国際アニメフェア21・第7回アニメーション神戸・第6回文化庁メディア芸術祭・第8回AMD AWARD・デジタルコンテンツグランプリ2002受賞作品」らしい。とにかく個人レベルとは思えない映像だという。
そういった話をムカーシ聞いたことがあって、それから触れる機会もなかったのだけれど、その新海誠監督の最新作である「秒速5センチメートル」の特集サイトで予告編を見て、絵の雰囲気に惹かれたので「ほしのこえ」も観てみようかしら、と思うに至った。
しかしこう言っては何だが、結構マイナーな作品ではないかと思っていた。アニメだし、個人製作だしで。街のレンタルビデオ店ならいざしらず、こちとら電車が30分に1本の田舎だ。果たしてレンタルすることが可能なのだろうか?
結果から言うと、普通にビデオとDVDまで置いてあった。すげぇ。Amazonで買うほどじゃないし、ネットレンタルは面倒だし高いしで良かった良かった。ついでに言うと「ほしのこえ」の次作品である「雲のむこう、約束の場所」のDVDまで見つかったので一緒に借りてきてしまったよ。
さすがに長編映画というわけではなく、50分という短いものであったがなかなか時間を忘れてのめり込むことができた。以下は勝手に書くあらすじ。
舞台は2047年のSF的な世界。普通の女子高生になるはずだったミカコは、太陽系外へ進出する国連軍の選抜チームに選ばれる。彼女と同じ部活で仲の良かったノボルは、地球で高校へ進学する。宇宙と地上。携帯メールを介しての二人のメール交換。最初は1ヶ月、半年だった、お互いのメールが相手に到着するまでの時間。ミカコの乗った船が離れれば離れるほど、その時間は長くなり、ついには8年となってしまう…
そうか…人類が外宇宙へ出ることができるようになるとしても、その通信速度にはきっと限界があるだろう。「私たちは、たぶん、宇宙と地上にひきさかれる恋人の、最初の世代だ」というキャッチコピーがその状況を如実に示している。なぜ中学生が選抜メンバーに、とか、なぜ携帯電話のメールで連絡を!?とか細かいことを考え出すとキリがないが、そういうことを抜きにして、純粋にSF的なアプローチと不可抗力に引き裂かれるふたり、というラブ・ストーリーが両立されている。
映像もやはり美しい。人物描写には結構乱れが見られるけれど、こういう背景の描き方は好きだなー。何気ない踏み切りとか、街並みとか、バス停とか。どうでもいいところが書き込まれているのはなかなか素敵だなぁ。SF的なメカデザインもなかなか悪くない。
買うのはちょっと高いけど、レンタルでなら一度くらい見ておいて損はないかもね?個人製作で作ってしまったということを念頭に置いて。
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レビュー
難解な世界観を理解するな。世界の裏切りだけを理解しろ。
心に残る作品・・・・かな?w
小説版もオススメしておきますね。
背景が色々補完されていたり、心理描写が細やかになっていたりと中々楽しめます。
オススメされました。
確かにあの短い中で表現しきれなかったであろう心理描写や背景が確かなものになるとすれば小説版も気になるお年頃です。
しかしもう絶版なのか、Amazonでも中古しか取扱いがないのですね。古本屋でも行った時に探してみることにしましょう。
友人に誘われて下北沢まで試写会を見に行って、泣いて帰ってきたのも今では良い思い出です。
>なつきぽりす
いいなぁ、試写会とか。
こっちで映画館で見れる機会があるなら絶対見るんだけどな。そして泣ける自信もある。
もう一度見ようかしら
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