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1巻が酷かったので2巻は決して買うものか、などと思っていたのだがこの爽やかな表紙を前に私の信念は軽く崩れ落ちてしまった。
しかしそれが正解であったと気づく。1巻に収録されていたオリジナルストーリーは世界観ぶちこわしの酷い内容だったが、2巻になって多少の丸みを帯びたか、はたまた作者が悟りを開いたのか、悪くないと思える出来になっている。
ひょっとすると私の原作への熱い思いが冷めかけていたからかもしれない。
1巻が酷かったので2巻は決して買うものか、などと思っていたのだがこの爽やかな表紙を前に私の信念は軽く崩れ落ちてしまった。
しかしそれが正解であったと気づく。1巻に収録されていたオリジナルストーリーは世界観ぶちこわしの酷い内容だったが、2巻になって多少の丸みを帯びたか、はたまた作者が悟りを開いたのか、悪くないと思える出来になっている。
ひょっとすると私の原作への熱い思いが冷めかけていたからかもしれない。
もはや麻雀漫画とは呼べない程麻雀の影が薄くなっています。いや、大会は続行中だし麻雀ばっかりやっているのですが、登場キャラクターそれぞれの生い立ち+オカルト技の出し合いという感じですね。
そんな感じで、ちょっと単調になってきたように感じました。絵は相変わらず可愛らしいし、最後に収録されていたエピソードはなかなかのものでしたけれど。
7巻は初の中・短編集。
6巻までの旅の流れからは一度離れることになる。時系列は各話で異なるが、1篇目の中編は果たしていつの話なのだろうか、興味深い。
たかがジョークと侮るわけにはいかない。日本人が世界でどのような型に嵌められ、ジョークとして語られているのかが色々な民族性から描かれている。
この手のジョークは、大抵日本以外の国についても並列して語られるものが多いので、同時にそれらの国についても世界的にはどのような印象なのかを知ることができる。
また、この本で知り得ることは、ジョークの背景の解説にとどまらない。著者が自ら外国で遭遇した、日本に関する体験談。この国では日本はそういうイメージで見られているのだな、ということが身近に感じられる。
大学教授としての森先生の顔が伺える一冊。森先生の講義では、学生にプリントを渡し、その日の講義についての質問を書かせてその質問の内容を成績に反映させるという。
本書は、そんな理系学生の質問とそれに対する森先生の回答より、愉快なものや興味深いものを抜粋したものだ。これほどまで講義に全く関係なさそうな質問をする学生が多いのか、と驚く程だが、きっと私も森先生の講義を受けていたらそちら側だっただろう。
森先生はひどく性格が捻くれている(多分褒め言葉)ので並大抵の質問ではあっと言わせられない。あっと言わせる必要はないのだけど。
押井守監督最新作、「スカイ・クロラ」の世界や製作過程を紹介する「カウントダウン・オブ・『スカイ・クロラ』」もcount.1で最終巻となりました。ちなみに、カウントダウンなので数字が大きい方(カウント3)が最初で、(カウント1)が最後というわけです。
関連記事
・「カウントダウン・オブ・『スカイ・クロラ』count.2」が届いた
・「カウントダウン・オブ・『スカイ・クロラ』count.3」が届いた
これはタイトルからして期待していたのだけど、単純に面白い。森先生の本にしては実にシンプルで無駄がない。他人が書いたようだ。
常野物語の1作目。2作目を先に読んでしまったが、特に問題があるわけではない。私の注意力では「常野」の文字が無ければシリーズだとは思わなかったであろう。
全10篇からなる短編集で、どれもが「常野」にまつわる話らしい。しかし全てを読み終えたからといって「常野」が果たして何なのかは解らない。
全編に渡って、決して穏やかな話ではない。深い井戸を覗き込むかのような恐怖、そして好奇心がこの話を読み進める上での案内役となろう。
単純に奇譚集と呼ぶには惜しいこの井戸の深さ、一度体験してみる価値はある。
「ZOKU」の続編。(洒落ではない)
時系列的には前になるのかな。もう一度前作を読み直さないとはっきりと解らない。
前作が面白かったので期待して読んでいたのだけど、特に盛り上がる部分があるでもなし、正直面白くない。登場人物も一人でボケて自分でツッコむというスタイルが多くて読んでいてクドい。
それでも何か面白い箇所があるはずだ、と最後まで読み終えてみたけど特にオチはなし。娯楽を求めた読書だったので少し辛い結果となった。
森見登美彦氏のデビュウ作。
彼女に振られた大学生のストーカーじみた奇行と彼を取り巻く人々をおもしろおかしく描いた作品である。
とにかく、勢いがある。はて、大学生とはかようなものであったかしらん、と疑問に思うこともしばしばであるが、そんなことを考えている間に次のページが読みたくて仕方がなくなるのである。
不可解な事も多いがそれもまた一興か。楽しまなくては損な一冊。