迷っているヒマはありません。
買おうかどうか迷っているぐらいなら、一刻も早くデジタル一眼レフカメラを手に入れるべきです。どの機種にしようか悩んでいる方は手が届く範囲で一番高性能なヤツにしておきましょう。
デジタル一眼レフカメラを手に入れたその時から、自分の時間の価値が跳ね上がります。
1.カメラ・写真のしくみがわかる
デジタル一眼レフカメラ(デジイチ)を買おうかな、という方はおそらく、これまでにもカメラに親しんでいたはずです。銀塩カメラからデジタルに、という方もいらっしゃるでしょうが、おそらく購入を考えている方の多くは、コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)からのステップアップを狙っている方なのではないでしょうか。コンデジで色々なモノを撮っている間に、「写真が好きかも」と気づいたり、あるいは写真好きでコンデジから始めてみたけど性能に満足できなかったり。
ところでそのコンデジ、今まで「オート」でなんとなく撮影されていませんか。シャッタースピードや絞りという言葉を聞いたことはあっても、それが実際にどういったものを指すのか、ぼんやりとしか解ってないのではないでしょうか。しかし私はわかっていませんでした。なんとなく「オート」で使っていました。あるいは「夜景」モード、「マクロ」モード。意識せずにそこそこの写真が撮れますからね。
ところで銀塩カメラとデジタルカメラではその記録媒体にこそ違いはありますが、基本的なカメラの仕組み、絞り・シャッタースピードの関係などは変わっていません。そして、銀塩の時代から受け継がれてきたカメラの技術は、コンデジのオートモードにももちろん活かされています。また一方で、カメラの基礎技術を知らなくても、最新のデジイチはそれなりに扱えるようになっています。多彩なシーンモードが搭載され、難しい設定をしなくても美しい写真が撮れるのです。
しかし、デジイチの機能を余すところなく使い切ろうとするならば最低限のカメラの仕組みを知っておくべきですし、使っている内に自ずと解ってきます。カメラの仕組みを知っているぞ、と人に胸を張って言えるほどには、趣味のカメラではなかなかなれないと思いますが、プロの方の話を聞いて、なるほどなあ、と思えるぐらいにはなるのではないでしょうか。そうすれば腕の上達も早くなりますし、自分のイメージ通りの写真を撮ることにも近づけますよね。
2.写真が自分の「作品」であるという自負を持てる
コンデジでの写真も自分で撮影した以上自分の作品であることに間違いはないのですが、やはり「写真を撮るぞー!」とわざわざデジイチを持ち出すことで「作品を作るぞ!」という気概が沸いてきます。撮影時にもホワイトバランスや露出を自分好みに仕上げることで同じ撮影場所でも全く違う雰囲気を出す事が可能です。
写真は真実を写し出すものですが、デジイチという機械に自分だけの感性をパラメータで与えてやることにより、真実を自分というフィルターを通して写し出すことができます。もちろん、画像レタッチソフトなどで、写真にあとから自分の感性を与えることもできますし、それも写真という作品です。
しかし、写し取ったその場で感じていることを即座に反映できるのは、カメラという機械があってこそではないでしょうか。自分で「こんな写真を撮るにはどうしたら・・・」と四苦八苦した上で完成した写真というものは、やはり格段の思い入れが沸きます。その四苦八苦する過程こそが写真の楽しみでもあると、私は思います。
何となく撮った写真ではなく、そうした自分の思いが込められている写真だからこそ他人に自信を持って公開できる「作品」と呼べるのではないでしょうか。
3.いろいろなものを再発見できる
これは自分でも不思議なのですが、実際にデジイチを手に入れてから気づきました。
カメラを持ち出して撮影ポイントを探している時はもちろんですが、日常生活の中で街を歩いている時でも、
「このビルは被写体として綺麗だな」
とか、
「この街角をこう切り抜いたら面白い写真になるかも」
という視点で風景やモノを見るようになりました。
今まで何気なく通り過ぎていた風景の中に、自分の思いもよらぬ美しいものや面白いものが潜んでいたりします。
カメラのファインダーを通して見ることでいつもの風景の中に再発見をする場合がありますが、カメラを通さなくてもいつも頭の中にファインダーがあり、こんなにも世の中は素敵な被写体で溢れているのだな
ということを再認識させられます。
また、今まで特別興味があったわけではないイベントにアンテナが伸びるのも面白いことですね。あの桜は綺麗なのに穴場らしい、とか、あのお祭りは全国的に有名らしいぞ、とか。
自分が属している集団からするとそんなに珍しい光景ではなくとも、他の人から見るとかなり優秀な被写体であったりするかもしれません。特に最近ではインターネットを介して世界中で撮られた写真を即座見ることができますし、自分からも発信できます。外国で撮られた日常の風景を見て、我々が好奇心をかき立てられるように、外国から見ると我々が住む日本の日常もそうなのでしょう。
そういった「写真を見る側の視点」を得られるのも再発見のうちの一つだと思います。
つまり
早く買えば買うほど、感性が豊かになるのは間違いないので、迷ってるならとりあえず買っておけと。
過去の自分に伝えたいわけです。